レザークラフト1日体験。かわいいオリジナルパスケースの作り方を革職人に聞く!

フリーライター の 小林ユリさんに、AJINA 手縫い革教室の1日体験をしていただき、体験談をまとめていただきました!

※革教室については、生徒さんが作りたいものを作る、ということをモットーに開催しております。お問い合わせは下記サイトから。
東京・銀座のレザークラフト/革教室なら手縫い革教室 AJINA

オシャレ女子の新定番!? レザークラフト1DAY体験

私たちは、たくさんのモノに囲まれて生活しています。身の回りに溢れかえるモノの数々。

オシャレやトレンドに敏感な女性なら、なおさら多くのモノに囲まれているかもしれません。流行りに乗り遅れないようにトレンドを取り入れ、目まぐるしい変化を追いかける毎日を送っていると、ある日突然オリジナリティーがないと物悲しくなることも……。

使い捨てではなく、ひとときのモノでもなく――常に自分自身に寄り添ってくれるような“一生モノ”のアイテムが欲しい!流行の中に自分だけの特別なアイテムを取り入れることで、きっと満足のいくオシャレが完成するはず!

モノ&ヒトとの素敵な出会いがある!


今回、レザークラフト体験をさせていただいたのは筆者を含める女性4人。
同じくらいの年齢だったということもあり、すぐに打ち解け、和気あいあいとした雰囲気の中で教室がスタートしました!

職種こそバラバラの4人ですが、同じゴール(パスケースの完成)を目指していくうちに教室全体に一体感が生まれるのを感じました。
そこはまさに、モノにもヒトにも出会える素敵すぎる空間!普段の決まり切った生活では出会えないような人と仲良くなれるのも、1DAY教室の醍醐味だと言えるかもしれませんね。

教えてくれたのは革職人の川上健さん!


笑顔がステキな革職人の川上さんが、この体験教室の先生です。

川上さんが目指しているものは≪大人の遊び心≫が溢れるようなモノ作り! 細かい作業が多いレザークラフトですが、川上さんが掲げる≪大人の遊び心≫というポリシーと、楽しく丁寧な教え方のおかげで、そこまで難しさを感じずに仕上げていくことができました。
体験中にも「できないところはすぐに助けてくれるから安心!」「私のパスケースを自分の作品のように大切に扱ってくれて嬉しい!」「アドバイスが的確!」などなど、好意的な言葉が次々と飛び交いました。

“職人”と聞いて「気難しそう」とか「厳しそう」だとか、そんなイメージをもっている人は、初対面でも壁を作らない川上さんの明るくフレンドリーな人柄に拍子抜けしてしまう(もちろん、良い意味で!)と思います。
革職人になる前はサラリーマンだったそうなので「あの柔らかくて優しい雰囲気は、異色の経歴からくるものなのかな~?」なんて思いながら革を切っていたら……大失敗! 練習用だったから良かったものの、集中力が肝心ですね。

それでは、体験内容をご紹介します!


ほとんどの材料が既に使える状態になって用意されていたので、スムーズに作業を進めることができますよ! 初心者さんでも安心です。
ちなみに、革と麻糸の色は自分で選ぶことができるんですよ! 筆者は今回、オレンジ色の革×赤い麻糸の組み合わせでつくることにしました。
(下準備をする関係上、予約時に革の色の希望を申告しておく必要があります。)

1、カッターで革を切る


プロは革切り包丁という専門の道具を使って革を切りますが、初心者がそれを扱うのは難しすぎる!

ということで、カッターで切っていきます。革に対して90度に刃を入れていかなければならず、これがなかなか難しいんです! もちろん練習はさせてもらえますが、それでもやっぱり難しい。初めの説明で、「このプロセスは、後々まで左右します。ここが上手くいくかどうかで出来上がりが変わるんです。プロでも緊張するところですよ!」と言われているので、失敗ができないことはわかっていたのですが……やってしまいました。なんと、若干曲がってしまったんです。でも大丈夫! そんなピンチの場合でも、ちゃんと先生が解決してくれますから。

2、貼り合わせる


一番大きなサイズの背面が1枚、背面の3/4程度の大きさの前面が1枚、あとは背面の裏側を隠すための小さな革が1枚。パスケースに使う革は、全部で3枚。縫い合わせる前に、まずはこれらをボンドでしっかりと接着していきます。
はみ出したらその部分を拭き取れば良いだけなので、ボンドはたっぷりつけてしまってOK。端まできちんと接着できていないと、縫い合わせの作業で手間取ってしまうんですって!

3、目印をつける


フォークのような道具を使って、均等な間隔で縫い穴を開けていくのですが、間隔も計らずにいきなり開けてしまうなんてことはしません!
まず穴を開ける前に、下準備として目印をつけていきます。この工程を省いてしまうと、縫い目が均一にならず、見た目と強度の悪い一品になってしまいます。何事においても、下準備というのは大切なんですね~。

4、穴を開ける


いよいよ、30cm程度の長さの木の棒で、先ほどから使用しているフォークのような道具を革に打ち付けていく工程に移ります。繊細な作業だけど、大胆さも必要――それが楽しさの理由なのでしょうか!
カンカンカンッという音が教室中に響き渡り、一気に作業感が増してきます。この音に対し、ものづくりのワクワク感を覚えたのは筆者だけではなかったようで、「この音、イイね!」とか「職人になった気分!」など、あちこちで笑顔が飛び交いました。

5、縫う


いよいよ縫い合わせの作業に突入!
これは裁縫を嗜む女子にとっては、今日の作業の中で一番楽にできる工程だと思います。先生にも「すごい! みんな、縫うスピードが速いね!」と褒めてもらいました。この言葉を聞いて、私を含め教室中が得意顔に……!

とはいえ、その縫い方は独特で、麻糸の両端に針を通し、手順を間違えないように縫っていかなければなりません。手順を間違えると、間違えた箇所まで戻ってやり直さなければならないのです。というのも、手縫いの特徴としてオモテ面は斜めの縫い目、ウラ面は真っ直ぐの縫い目が出てくるんです。でも、これを間違えると縫い目がバラけて変になってしまうんです。斜めと真っ直ぐの縫い目が混在していたら、ものすごくブサイクなパスケースになってしまいますもんね!

手順を間違えないように気をつけながら、縫い進めていきます。麻紐の表面にはミツロウを付けてもらっているのでスルスルと滑りは良いのですが、最後の糸処理は同じ穴に2回針を通さなければならないため、少し硬く苦戦するかと思いきや、すぐに先生がかけつけてサポートしてくれるので大丈夫でした!

6、磨き


どの革製品を見ても、端がツルツルしていますよね? それは、“磨き”という作業をしているからなんです。紙ヤスリをかけて、ふのり(海藻からできている、とろみのある液体です)をつけて、またヤスリをかけて……と、何回も繰り返していきます。納得がいくまで繰り返したら、もう完成間近です!

この後、先生に後処理をしてもらったら出来上がり!!

オリジナルパスケースが完成


ついに完成しました~ 。どうでしょう、こんなにステキなパスケースになりましたよ!私は、この日の帰宅時からこのパスケースを使っています。
とてもイイ革なので使いやすいというのはもちろん、“ホンモノを自分で作った”という満足感と愛着が他のパスケースを使えなくさせるんですよ(笑)

このまま使い続けて、革の色の変化を楽しもうと思います。本当に楽しかった~!

ホンモノに出会える楽しさと、ホンモノを見抜く目――そして何より、使い捨てのモノが溢れる現代でホンモノを知ろうと思った大人な自分と向き合うことができる!
こんなにステキで、かけがえのない時間の所要時間は1回3時間。金額は5,000円(材料費別途)です。
さあ、いつもよりちょっとだけレベルアップした自分に出会いに行きませんか?

by 小林ユリ

 

※革教室については、生徒さんが作りたいものを作る、ということをモットーに開催しております。お問い合わせは下記サイトから。
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