どんな大人にも子どもの頃はあって、
いろいろな遊びを経験しながら大人になります。
スコット・フィッツジェラルドの名作、「ベンジャミン・バトン」のような、
成長するにつれ若返るようなのは、小説や映画の中のお話。
私たちは時間の流れとともに、少しずつ大人になり、年老いていくのです。
無邪気に遊ぶ子どもたちを見ていると、そこには無限の想像力があって、
その想像力から生まれる遊びこそが
子どもの心を豊かにして育んでいるのだと気付かされます。
大人になると、そんな想像力を失います。
過ぎていく日々が忙しすぎて、かつてそこにあったはずの想像力は
重い現実に押しつぶされてしまっていることが多々あります。
けれど、それが大人になるということなのかもしれません。
私たちは想像力と引き換えに大人への切符を手にする―
その想像力は「遊び心」と言ってもいいかもしれません。
遊び心を失うことで、人は大人になる。
毎日は殺伐と、あっという間に過ぎていきます。
昨日と同じような今日を過ごし、
そして今日と同じような明日が来るのです。
今日と同じような明日が来ることに、何の疑問も持たなかった子どもの頃、
胸に抱いていた遊び心は、今頃どこで何をしているのでしょうか?
今ではあまり使われないことばなのかもしれませんが、
気の利いたことをすることを、「味なことをする」と表現します。
「味な」=「あじな」=「ajina」
それが、私たちのブランド名の由来です。
職人の技術と想いと、大人の味な(ajina)遊び心、
そして「物語」がすべての作品に込められています。
無機質で、冷たい印象があるシルバーも、
職人がきちんと向き合い、その世界を創造していくことで、
可能性は無限に広がっていくのです。
そのシルバーの魅力を伝えていくこと、
そして、お客様の遊び心をくすぐるような作品を作り上げていくこと。
それが私たち ajina の創造力であると信じています。
たぶん、人はいくつになっても遊び心を失うことはないのだと思います。
幼いころに持っていた遊び心は、大人になった今でも、その頃と何も変わらずに
私たちの心の奥に住んでいて、外に飛び出す瞬間を、今か今かと待ちわびているのです。
大人の遊び心
― それは今日と違う明日を、創造すること。
子どものころ想像した、今日と同じような明日。
大人になった私たちには、どんな明日を創造することができるのでしょう。
そう思うと、今がもっともっと楽しくなりませんか?
AJINA